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【裏小説】イケメン王宮~プリンセスと危険なイケメン達~

第3章 ルイ篇

『……っ』

月花の肩がぴくりと揺れる。


(あれ……そういえばこの状況って……)


ルイの瞳をじっと見つめる。

頭によぎったのは
深夜の密室に二人きりだということ。


(これって……なんだか……)


『夜伽』の状況に似ている事に気付き、
月花はとっさにルイに背を向けた。


「……!……月花?」


目を見開いたルイが
月花の背後から近付く。


「……急にどうしたの?」


すぐ後ろから響くルイの声に
月花の体が少し強張った。


『ううん、なんでもないの……』

(……意識しすぎだよね。
これは『夜伽』ではないのに……)


胸の鼓動を抑えるように息を整えていると、
後ろからルイの手が月花の腕を優しく掴んだ。


『っ……ルイ…?』


思わず振り向くと
ルイの端正な顔が間近にあった。

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