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【裏小説】イケメン王宮~プリンセスと危険なイケメン達~

第7章 ユーリ篇

『願い事…?』

月花が訊ねると
ユーリが体を屈め、
月花の前に腰を下ろした。


「俺は月花様の執事だよ」

「月花様が望めば、何でもするよ」


ユーリは上目遣いに月花を見上げ、
月花の手にそっと触れると、
手の甲に恭しくキスをした。


『ユ…ユーリ…?』


突然のユーリの行動に
月花は目を瞬かせる。


「俺、知ってるよ」

「月花様の''身体''が
何を望んでいるのか」


そう言ってユーリは立ち上がると
月花の腰へ腕を回した。


『えっ……きゃっ///』


そして月花を軽々と抱き上げ
横抱きした。


「ベッドとソファ、どっちがいい?」

『……え?』


月花を抱えたまま、
ユーリはにっこりと笑い、
月花に尋ねてくる。


(どういう意味…?)


ユーリの質問に答えられないでいると
同じ質問を投げ掛けられる。


「ベッドとソファ。
月花様の好きな方を選んでよ」


『……』


(もしかして私が選んだ所にこのまま
連れていってくれるのかな…)


ユーリの質問を月花なりに解釈する。


(紅茶を入れて貰ったし
飲んでから眠るつもりだから…)


『…ソファかな』


そう、答えた。


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