テキストサイズ

強制恋愛

第10章 *10*裏切り



「好きだから」


「……え?」


好き?…どういうこと…?


ドキドキと私の心臓が高鳴る


でも、櫻木先輩には玲奈さんが…


「ふっ」


櫻木先輩が急ににこっと笑う


「冗談だよ、冗談」


「え…」


…冗談


「あ、雨降ってきたね、中に入ろ?」


櫻木先輩は何ごともなかったかのように私の手を握り校舎の方へ向かった


空からぽつり…ぽつりと雨粒が落ちてきて私と櫻木先輩を濡らす


「冷たっ、はやく入ろう」


駆け足になる私たち


……何故か私の目から暖かいものがつたっていった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ