強制恋愛
第4章 *04*嘘?本当?
「んっ…ぃや…せんぱ…っう…ん…!」
櫻木先輩は全然キスを止めようとしてくれない
「いやっ…はなれ…てっ…」
櫻木先輩の唇がそっと離れた
やっと離れてくれた……
「……っ」
櫻木先輩はニヤッとしてまた耳元に顔を寄せる
櫻「口では嫌がってるくせに、キス止めてほしそうには見えなかったけど?」
「なっ……⁈」
たしかに先輩のキスは気持ち良くて…ってなに考えてるの私……
櫻「みんなわかった? 沙紀と俺、付き合ってるから」
周りの女の子は騒ぎ疲れたのか複雑な表情で私たちをみつめる
櫻「沙紀は俺が選んだ女だから、沙紀が嫌がるようなことしたら許さねえから」
…なんでそんな嬉しいこといってくれるの
でもこんな言葉は全部嘘でしょ?
櫻木先輩には彼女がいて、この学校を退学にならないために私と付き合ってるふりをしてる
私たちは偽のカップル
…………心のどこかで今の言葉が全部本当だったら、と思ってしまう私がいた