強制恋愛
第20章 *20*動き出す気持ち
体育祭でみんなグラウンドにでているせいか校舎はひと気が少なく静かだった
『高橋さん、わたしちょっと外にでても大丈夫かしら』
ちょうど廊下を歩いているときに保健室から声が聞こえた
高橋って沙紀…!?
「あ、あの」
『あら、怪我?』
「いえ、中にいる高橋って高橋沙紀ですか?」
『えぇ…あ、あなた櫻木くんね!わたし外にでるから彼女をよろしくね?』
「あ、はい」
…なんか流れではいって言っちゃったけど
委員会で無理矢理キスしたり悠希くんといてそれで幸せかとか聞いたし…
沙紀と会わないほうがいいんじゃ……
『…なにしてるんですか』
「…っ」
ぱっと顔を上げると泣き腫らした目をした沙紀が俺をじっと見つめていた