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近くて遠い

第39章 復讐

少し咳き込んで


私は目を開けた。




暗くてよく見えない。




気味の悪いブルーライトが



ぼんやりと光っている。




私……


どうしたんだっけ…



確か、



バイト終わりで





「もう薬が切れたっ…!」



急に叫ばれて


私は身体をビクッと震わせた。




そして気付いた。




縛られてるっ…!




「どうしようっ…

いやっ…でももうやるしかっ…だってあいつはっ…」




そうだ
私、名前を聞かれて、
道で口を塞がれたんだっ…


ボソボソと一人で呟く男を見ながら、

私は次第に何が起こっているのか把握しようとした。


椅子に強く縛られ、口には猿ぐつわをされ、

全く身動きがとれない。


うぅと唸ると、

暗がりで男が顔を上げて


私に近付いてきた。



「うるさいっ…!!」



50歳くらいの少し太った男はそう叫ぶと私の椅子をガンっと蹴った。



怖いっ……!



見覚えもない男に


なんでこんなことをされているのっ…?



まさか強姦っ…?




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