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近くて遠い

第41章 けじめ

息が詰まりそうだった。


光瑠さんの低い声に乗った


言葉の一つ一つが


嬉しくて


胸がときめく。



そして、光瑠さんは


真剣な眼差しのまま

言葉を続ける。



「もう
彼女なしの人生は想像出来ません…




絶対に

彼女を幸せにします。



だから──




娘さんを……




真希さんを……







僕にください」






「ひか…る…さん…っ…」


お父さんに頭を下げる光瑠さんが



涙でにじんで、ぼやける。


嘘から始まった、
私と光瑠さんの婚約関係…


それは脆くて

儚くて


不安定だった…



だけど、



今彼は


愛してると


私なしでは生きられないと言って


頭を下げている…



温かい涙が頬を伝った。



私も

光瑠さんと

共に生きたい…



私も……



光瑠さんなしの人生は想像出来ない──







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