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近くて遠い

第48章 ◇クリスマス特別編◇

────────…

「ああ帰る」


早く着替えたい


と言いそうになるのを光瑠は堪える。


ずっと部下に笑われているのももう限界だった。


何故この俺がこんなことをっ…


理由は簡単──

嫌だと何度も言ったのに、真希に『お願いです…!』と上目遣いで言われ……

つい『わ…かった…』と魔法にかけられたように言ってしまったからだ。



「ほら隼人、サンタさん他のおうちにも行かなきゃいけないから忙しいんだよ。」


そういってニコリと微笑んだ真希に光瑠は近付いた。


「──お前にもやる」


「え…?」


首を傾げた真希に光瑠はプレゼントを渡した。


「これは…?」


「寒いからな…
これからはそれを着て寝ろ」

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