テキストサイズ

近くて遠い

第48章 ◇クリスマス特別編◇

「お?このシャンパン、僕が好きなやつだ。」


「えっ」


ラベルを見ながらそう言った要さんに私はびっくりして声をあげた。


「真希さん、これどうしたんですか…?」


首を傾げる要さんを見て思わず笑みが溢れる。



──────俺からだとは絶対に言うなっ!



「ふふっ…サンタさんが、要さんにって…」


「え…」



"光瑠さん"からだって言わなきゃいいんでしょ?



ふんん…と要さんも少し照れたようにして頭を掻いた。


そして口角を上げて私をじっと見つめる。


「もっと欲しいものがあるんですがねぇ…」


意味深な言葉にドキッ──と胸が高鳴る。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ