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いつまでも一緒に…

第4章 4


達「そっか。」

悠「続けるね。物が無くなっても何にも抵抗しない私をいいことにいじめはエスカレートしていった。
名簿から私の名前が消えていたり、引き出しの中に濡れた雑巾が入っていたり、数えきれないほど酷いことをされた。

私が一番酷いと思ったのは、私がいた中学校には空き教室がたくさんあった。そこに閉じ込められて、ナイフで刺されたことかな。
放課後、私が空き教室に呼び出された。そこで、1時間位閉じ込められた。それから、クラスの女子のリーダーみたいな子がその子の取り巻きを連れて私が閉じ込められている教室にやって来てこう言った。

『死んで。』
そう言ったかと思ったら、おもむろにポケットからナイフを取りだした。そして、そのナイフで私を刺そうとして私とその子はもみ合いになった。
そして、その拍子に私のももを刺してしまった。

私のももから血が流れていてその子はパニックになっちゃって、それから1週間位入院してやっと治った。その時に出来た傷、あるよ。」

私はスカートをめくって右ももにある5㌢くらいの傷を見せた。

達「…」

私は達也の顔を見た。
泣いている。

悠「それから、何かされることはなくなった。でも、私の中で、中学時代の記憶はなかったことにしてるの。もう、忘れたいから。

こんな辛い話聞い泣いてくれてありがとう。」

達「悠がこんなに辛い体験をしてるなんて思わなかった。ありがとう。」

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