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主人公

第2章 友

図書室に入ると

中山はもう仕事をしていた。

「よ、よう。中山。」

「あ、悠。」



中山はいたって
いつもと変わらなかった。











でも、いつもより無言なんだけど


この空気、どうにかしたい。



「昼休みはゴメン。
いきなり、大声出してビックリしたよな。」

中山は口を開いた。

「いや、別に・・・。
まぁ、中山が喧嘩してるところを見て
少しは驚いたけど」

「俺いま、あいつにシカトされてるんだ。自業自得だけど。」



中山は少し笑いながら言ったが

とても、苦しそうだった。


「・・・仲直りできるといいな。」

俺はそれしか言えなかった。





さっきまで八つ当たりを恐れていたが

俺は完全に中山に同情していた。





当番が終わり、俺達は学校を出た。

「じゃーな。」

と言い、俺達はそれぞれの帰路を辿った。



俺はふと

明日はいつもどおりの1日になるだろうか

と不安になった。

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