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怪談話

第3章 半身


古い古い中学校。

掃除で使った雑巾をバケツの中の水で洗うことは当たり前。そのバケツの中の汚い水は、水道には捨ててはいけないという決まりがある。
四階にしかない、大人一人分も入る大きな大きな引き出しがある。その引き出しに水を入れると、三階二階一階と流れ、地下に溜まる仕組みになっている。水道のかわりに、そこに水を捨てる。
ある日、いじめられていた女の子が、その大きな引き出しに突き落とされた。当然、死んでしまった。それを警察が調べると、女の子の遺体が見つかった。しかし、何かがおかしい。

遺体は、下半身しかなかった。
上半身は見つからず、棺には下半身しか置かれなかった。

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