
ΚΙМ
第2章 ワンデイ
♪♪~
携帯の着信音が鳴る
相手はお母さんだ
「お母さん?」
『麻由、ごめんね、今日帰れそうになれないの』
「え!?なんで?」
『急な夜勤なの』
「え…私、カギ家に忘れてきたよ?」
『んー…』
「どうした?」
私が困っている顔をしていると、龍が声をかけてくれた
「お母さん、今日帰ってこないの…カギないから家に入れなくて……」
龍は少し考えてから
「じゃあ俺んち泊まりなよ」
「はっはぁ!?何言って…」
『麻由ー?そろそろ戻らなきゃだから…』
「あ、大丈夫!友達んち泊まるから!」
必死にして出た言葉がコレ
『わかったわ、ごめんね』
そう言って電話を切った
