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不器用なタッシュ

第5章 『 好き 』?

駅で待ち合わせして、時間通り香織が現れる。


明日の着替えも用意してきているから、泊まりはオッケーだな。


部屋に着いた途端…俺は香織を抱き締めた。


「はぁ…久しぶり…。」


「うん…。」


触れたくて、触れたくて…軽く唇を重ねる。


「嘉之…。」


「ん?」


「好き…。」


いきなり言われて、目を開いてしまうが、『好き』って言われて嬉しかったんだ…。


「あぁ…知ってる。」


何故か香織はキスする度に


「大好き…。」
「ずっと、好き…。」


いい続ける。


何か良いこと事でも、あったのか?


そして


「愛してる…。」


瞳を輝かせながら、俺に食い入る様に見詰めてる。


必死な香織が愛しくて、俺は見詰め返して、深く口付ける。



この言葉が、俺を信じようとしていた言葉なんて…更々解ってなかったよな…。

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