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不器用なタッシュ

第9章 霹靂

「嘘だよ。さっきの仕返し。」


「なっ!意味、分かんない!」


流石に頭に来たのか強気に出てきたが、力尽くでも帰す気はなかった。


「分かんねぇのは、香織だよ。嘘ついてまで、何で帰りたがるんだよ」


「用事があるんです!私、帰るね!」


久々にあって、俺より大事な用事ってなんだよ!!


帰ろうとする香織の腕を咄嗟に掴み


「帰さねぇよ!」


声を荒げた。


本気で怒ってる俺に、香織は顔色を変えて時計の方に視線を送る。


それが余計に、腹立たせる。


「ごめん…本当に今日は、用事あるから…」


「仕事?ブライベート?」


仕事とは言い訳きかないだろう…だから出る答えは解っていた。


香織は、少し間を置き


「…ブライベート…かなり前から約束してて…だから…」


「じゃあ、それキャンセル!」


プライベートなら、キャンセル何て簡単だろ…。


計算通り、香織を追い詰めていく。


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