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不器用なタッシュ

第9章 霹靂

香織は足をジタバタして、抵抗しているが、そんなんで男の力に勝てる訳ないだろ。


無駄な抵抗に内心、笑いそうになった時…


チャラチャラ~!
香織の携帯が鳴った。


ビクッと震えて、唇を引き離そうと必死になっている。


「ん~ん~!」
「なんだよ?」


「や、約束してた人からかも…出ないと…」


男からの電話だって解ってんだよ!


「無視!」


どんな理由付けようと、今日はぜってぇ~帰さない!


着信音が止まったと思ったら…


チャラチャラ~!


次はメールぽいのが来て、苛々してくる。


「しつこいな…」


「だから、一回電話かけさせてよ!そうしたら終わるから!」


香織は必死に、懇願してきたが…


「知らね~」
「ちょっ!はっうぅ…」


また唇を塞いでやる。


今日一晩で、気の迷いだったと気付かせてやる!


「香織…観念しな…」


俺は意味深に…笑った。


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