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不器用なタッシュ

第9章 霹靂

「チッ…」


予測はしていたけど…
ただの無視だったら、何回かあった…。


痴話喧嘩で済む。


でも今回は違う…


『小田切』


の存在がある…。


送られて来ていたメールを全部チェックした。


確実に…『男』だ。


香織に何かあったんじゃないか…
気遣うメール。


文体で男と分かったが…
付き合ってる感じではなかった。


単に飲み会とかだったのか?


「いや…違う…」


確証は無い…
でも…これは何回も経験した感覚と…


『予感』


こういう嫌な予感は、無駄に当たってしまうんだ。


ムシャクシャする…


携帯をポケットに突っ込んだ時、俺の横を一台の車が走り抜けた…。


「あ…ニュービートル…」


その瞬間、思い立った様に俺はある場所に向かった。

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