テキストサイズ

不器用なタッシュ

第10章 鎖

「香織、誕生日8月だったよな」


「あっ…うん…」


香織は状況が読めてなくて、呆然としている。


「じゃあ…ペリドット?」


「へ?何が!」


薔薇がモチーフの結構イケてるデザインがあった。


「誕生石…すみません!これ下さい!」


店員の姉さんは、満面の笑顔だ。


「はい~!有難うございます~!」


「えっ!いきなり!ちょっといいよ!高いし!」


「高いのは無理!7号だろ?」


「そうだけどさ…。」


「あっ、着けてきますから箱だけ下さい!」


「はぁ~!?」


香織は喜ぶどころか、目を見開いて呆気に取られていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ