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不器用なタッシュ

第4章 シエロ

面倒になると嫌だから、いつもと変わりなく無愛想にする。


「初めまして。須永です…。」


とりあえずポストカードを選ばないとだしな。


シエロが一枚と…これなんか割りと好き…好みかもな~。


そんな俺に安岡は


「お前少しは、愛想良くしろよ!ごめんね。渡辺さん。」


機嫌を取っていた。


はいはい、安岡任せたよ~!


「ははは…いえいえ、でも須永さんの素でしょうから。」


え…『素』?


どうゆう意味だ?


思わず彼女に視線を移すと、妙に焦っていた。


安岡は無愛想な俺のフォローに奮闘中。


「渡辺さん!心広いね!また来てね!」


「は、はい!もちろんです!」


あ~また来るんだ…。


良く見ると、結構可愛いかもな…どっかで…あっ!きなこだ!


猫目なところが、実家で飼ってる猫…きなこに似てるかも。


そんな事を思いつつ


「これ…シエロも含めて、後これとかどうかな?」


作品は真剣に、観ていたみたいだ


シエロなんて、何描いてるか解らなそうなのを気になるなら絵心はあるのかもな。


俺は、展示してない作品と、色合いを変えて選んでみた。

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