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君と描き始める未来に

第2章 指輪と混乱と我慢

滝島が、佐伯さんに近寄って


「会社の人たちは、知らない人だよ!」


「いつから!?」


佐伯さん、何で怒ってるんだ?


「は、半年前くらいかな。」


思わず答えると


「その前に…ご婚約者…亡くされて…間も無くじゃないですか…。」


ズキンッ…。


そうだよ…光花を失った苦しさから、俺は香織を利用して…そして愛してしまった。


「失恋は、新しい恋でって言うでしょ!佐伯さん!」


何故か滝島が、必死でフォローする。


「そうですが!会社の子たちも、みんな心配してたんです!なのに!」


「すみません…。」


何か謝っといた方が、良いのかな…。


「佐伯さん…無理だよコイツ、超天然記念物から!」


「解ってますよ!」 


解ってるんだ…ん、何を?


「だから、みんな同盟と言うか暗黙の了解と言うか…小田切さんが、いつから誰かをと指くわえて…あっ、待ち焦がれていたのに!」


俺は訳が解らず、滝島に視線送ると、お手上げポーズをしている。


どうしたものか…。


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