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えっちな「やみのおうへのみち」

第2章 「闇の斬撃――双刃操る死の少女」

俺はメイドの様子に見かねて、慰めの言葉をかけた。

「まあそう慌てなさるな、困惑なさるな、そんなこともあるでしょうな。毒が効かない人間があってもおかしくはありますまい、毒を持つ魚が海を泳いでいるように。いくら悲しいことがあっても太陽は再び明日、地上にその光を投げかけ、月はまた夜に、やさしい子守歌を等しく屋根屋根に与えるのだから。しかし皮肉なことにここは地下だ。太陽も月もない、ただあるのは闇の王座とそれを求める求道者たち、か。あなたも王座を求めてうち敗れたのだ、当然の報いというものは甘受しなければいかんよ」

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