
あなたがいてくれたから。
第28章 わがままな流れ星
その時斗真君も駆けつけた。
「どうした?!なんか、物凄い
音したけど?」
「ぁ……」
あたしはすぐさまタオルで口をふいた。
そして少し雅樹さんと距離を置いた。
珠理奈はまだ驚いた表情を隠せずにいる。
雅樹さんも口に拳をあててる。
あたしは斗真君になんて説明したらいいのか
激しく戸惑った。
「なんとなく、分かったよ。
取りあえずお互い話したいこともある
だろーから。
今日は解散ってことで。
いいかな?」
「ぁ、はい!」
「うぃっす。」
「ぅん。」
「んじゃあ、俺たち先に寝るわ。」
「お休みなさい…」
「奈美。」
「ぁ…うん。」
斗真君が手をさしのべた。
「ほら。」
「ん。」
あたしはいつもより軽く握ったけど
その分斗真君が強く握ってくれた。
とても安心した。
やっぱり、カッコイいなぁって思った。
