
あなたがいてくれたから。
第36章 大声ダイヤモンド
《30分後》
「んー…」
ぁ、寝てたのか。
なんか膝らへんが重い…ような。
と見てみたら
ん?え?嘘。
なんかすごく見覚えのある背中。
たぶん…一番愛おしい人の背中。
「んっ…」
あ、起きちゃった
その人が首をこちらに向けて
バッチリ目があってしまった。
やばいよ。高橋さんかなり気まずいです。
元カノなんですけど。
気まずいです。
声かけようか迷っていたら
斗真くんが抱きついてきた。
「奈美…っ
良かった……。」
少し泣きそうな声で斗真くんは
そう言った。
「う、うん。」
凄い力。斗真くんが頼もしく見えた。
しばらく抱きつかれてて
あたしも、自然と抱きしめていた。
「奈美、奈美、奈美……」
