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あなたがいてくれたから。

第36章 大声ダイヤモンド


斗真くんはあたしのことを抱きしめながら
ひたすら名前を呼んだ。

「うん…」

あたしは時たま返事をした。

「ごめん。」

いきなりの言葉で驚いた。
なんで謝るの?

「ホントにごめん。
 いきなりフッて、たくさん悩まして
 おまけに守ってやれなくて…
 そんな奴が抱きついたりしてごめん。」

「そんなこと言わないでよ。
 大丈夫だよ。あたし。弱くないもん。」

「ごめん。マジでごめん。」

抱きしめながら言う斗真くんが
凄く切なくて守ってあげたいと思った。

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