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あなたがいてくれたから。

第43章 君にヤラレタ☆



「でも・・・。」

「なんで・・・・だめなの?」

「私、好きな方がいるんです。」

つい、言ってしまった。
だって一ノ瀬さん。こんなにも
まっすぐにあたしに対しての気持ちを言ってくれるんだもん。

あたしもちゃんとまっすぐ返さないとダメな気がして・・・。

「そっか・・・そうだよね。」

「ごめんなさい・・・
私は両思いになれるか分からないけどやっぱり好きなんです。」

ちょっとだけ嘘をつく。
一ノ瀬さん。ごめんなさい。

「・・・・俺はそいつを超える可能性はないの?」

「・・・。」

はっきり言うと、
一ノ瀬さんが斗真くんを超えるなんてあたしのなかではありえない話だ。

だって、まず過ごした時間も違いすぎる。しかも・・・こんなこというと自分゛がいやな女みたいに思われるケド・・・はっきりいって一ノ瀬さんよりも斗真くんのほうが・・・タイプです・・・。

なんてったって
大好きなんですもん。

でもこんなこと一ノ瀬さんには伝えられない。

だからあたしは黙り込んだ。


「でも、俺はあきらめないよっ!裕貴みたいにポジティブにいかないとね!」

さっきまでの切ない表情とは打って変わっていつもの明るい一ノ瀬さんにもどった。

あたしはその笑顔を見つめる事しかできなかった。

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