
身代わり妹
第6章 暗転
<side 美優>
朝のアラームが鳴り、重い身体と重い瞼をゆっくりと動かす。
「…………?」
アラームを止めようと携帯を引き寄せた時、
その手に何かが触れた。
「え……?」
何で凌太がここに⁉︎
隣で寝ていた凌太に驚き、慌てて距離を取ろうとすれば、
─────ガシッ
回された凌太の腕が、私の腰を捕まえる。
「病院行ったら一番早い日に入院の予約入れとく」
ゆっくり瞼を開けながら、凌太が言った。
「え⁈ 待ってよ、そんなの困るっ」
「待ったよ! 散々待っただろ⁉︎」
そのせいでまた倒れたんだろ、って凌太の言葉に昨晩工場で発作が起きた時の事を思い出した。
「そ…そうだけど……でもっ…」
お金が用意出来なかった…そんな事言えない。
凌太も由美さんも優しいから、私がそう言えば簡単に”出してやる”って言うんだ。
でもそれじゃあまるで由美さんや凌太にお金をせびっているようだ。
朝のアラームが鳴り、重い身体と重い瞼をゆっくりと動かす。
「…………?」
アラームを止めようと携帯を引き寄せた時、
その手に何かが触れた。
「え……?」
何で凌太がここに⁉︎
隣で寝ていた凌太に驚き、慌てて距離を取ろうとすれば、
─────ガシッ
回された凌太の腕が、私の腰を捕まえる。
「病院行ったら一番早い日に入院の予約入れとく」
ゆっくり瞼を開けながら、凌太が言った。
「え⁈ 待ってよ、そんなの困るっ」
「待ったよ! 散々待っただろ⁉︎」
そのせいでまた倒れたんだろ、って凌太の言葉に昨晩工場で発作が起きた時の事を思い出した。
「そ…そうだけど……でもっ…」
お金が用意出来なかった…そんな事言えない。
凌太も由美さんも優しいから、私がそう言えば簡単に”出してやる”って言うんだ。
でもそれじゃあまるで由美さんや凌太にお金をせびっているようだ。
