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身代わり妹

第17章 【プレゼント】第二章・変化

─────…

スッと凛の手が伸ばされる。


俺も、美優の母親も、驚いて目を見開いた。


あんなに嫌がって怖がっていたのに、凛が自ら美優の母親に手を伸ばした。



「凛ちゃん…っ…凛っ‼︎ 」

俺の腕から、凛は自らの意志で美優の母親の元へと抱き着いた。

途端に、美優の母親が凛を抱き締め、泣き崩れる。



「いいこいいこ」

美優の母親の腕の中で、凛は手を伸ばしてその頭を撫でた。

見る間に美優の母親の顔がクシャリと歪んでいき、身体を震わせて嗚咽を漏らし始めた。



「ごめんね…っごめん…ごめんなさい…っ…」


何を誰に謝罪したのかわからない。

でも、この瞬間、美優の母親の中の何かが変わったのだと思う。


この時から、凛は美優の母親に少しずつ慣れていった。


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