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てるてる坊主

第1章 一

"てるてる坊主てる坊主明日天気にしておくれ"

子供の時に歌いながらてるてる坊主を作った人は多いだろう。

遠足や運動会、家族で出かける時なんかは、翌日の天気が気になり、雨と聞くと、一所懸命てるてる坊主を作り吊したものだ。

とくに僕はてるてる坊主が大好きな子供だった。

そして今でも僕は好きなままでいる。

何故かと聞かれれば、願い事が叶うからだ。

普通は天気を変えてくれるようにお願いする。
でも僕は違う。

僕が、てるてる坊主にお願いするのは別のことだ。

それは何と聞かれても答えられない。

誰かに話してしまうと効果がなくなってしまうかもしれない。

それ以上にこれは僕と母の2人だけの秘密だから。

そう、2人だけの。



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