テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

仕事は順調に、定時に上がれた。


普段は嬉しいのに、今日は気が重い。


「柴多…改まって何だろう…。」


柴多の高橋さんへの態度。
高橋さんの柴多への態度。


二人とも何か因縁があるよね…。


高橋さんは何で、柴多を煽る様な事するんだろう。


ただの好き嫌いじゃない気がする…。


それこそ『コンプレックス』なのかも…。


何となく頭に過る。


私が柴多にコンプレックスがあるからだ。


予測にしか過ぎないけど…それなら、納得出来る気がしたから…。


仲の良い同期。
尊敬出来る親友…。


私にとっての『柴多』は、そうゆう存在にしておきたかった。 


でも高橋さんのせいで、浮き彫りになってくる『劣等感』。


だから、高橋さんと柴多のコンビは、私を不安にさせる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ