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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「宮脇の事、凄い話題になってんぞ~!正かオマエがって感じたよな!」


「ははは!私自身も何で、私って感じだよ!」 


荒木には彼女も居るし、高橋さんや柴多みたいな意識は、まったくないからメチャメチャ自然体になれる。


「柴多は、やたら心配してたけど…原因は、あの人?」


「え!」


目線の先には、服を物色中の高橋樹。


今度独立するだけあって、察しの良さは流石だな。


でも…ちょっと引っ掛かる…もしかして?


「荒木くん…高橋さんって…何でそう思うの?」


「柴多、ヤキモチを焼いてるんじゃないのか?」


「なっ!何で!」


「えっ!宮脇…まだ気付いてなかったの?ヤバい事、言っちゃったかな…。」


あぁ…回りからは一目瞭然だったんだ…。


私、長いこと柴多を傷付けてたのかな。


「ううん…知ってるから、大丈夫だよ。」


力無く、答えてしまった。

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