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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

しばらく待ってて…と言われたよね。


でも、私帰ろうとしてたよね…。


「高橋さん?」


「おでん楽しみだね~!」


ニッコリ笑う。


また、嫌な予感かする…。


「ごめん!私やっぱり帰る~ぎゃっ!」


高橋さんの片腕が、容赦なく私を捕らえて、一瞬にして抱き寄せられる。


「続きはまたって、言ったでしょ~。」


鼻先がくっつきそうな位置に、高橋さんの綺麗な顔があった。


からかう気だな!


「何よ!」


「こないだ河口湖のロケの夜の事…忘れちゃった?」


あ…言ってたな…。


「でも!高橋さんの一方的な言い分でしょ!」


「酷い…あんな情熱的なキッスで、誘惑しといて~。」


「してない!してない!」


「でも…凄く気持ち良さそうなんだけど。」


うっ…確かに、いつの間にか夢中にさせられてる。

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