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第3章 もう見えない朝は綺麗?

 結局優斗が、女の子と会うことはありませんでした。何度か音楽室で待ってみたりもしましたが、女の子はやってきませんでした。
優斗は『レグルージュのもとに』が忘れられず、なんとかしてもう一度その曲を聞きたいと思いましたが、どこを探してもそんな曲は見つかりませんでした。ポルカという人物についても同様で、いくら調べても見つかりませんでした。

 思い返してみれば、たった二日間の邂逅は、まるで夢のようでした。そして夢というものは、自然と頭の中から消え去ってしまうものなのです。

 優斗はとてもとても寂しい気持ちになりましたが、中学校を卒業して高校生になると、やがてそんな気持ちも忘れてしまったのでした。
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