案内屋 〜アンナイヤ〜
第6章 アライ ザ ほーむ 其ノ一
「山の中です。ただ、白い家がある場所はちょっとした集落になっていまして、ある意味での避暑地でもあります。山間部にある為に、昔は赤城山に別荘を建てる人も少なく無かったそうです。ただ、時代が進むと共に衰退し、今では村人がごく僅かにしか住んでいない地域となっています。…というより、もう無人に近いらしいです。畑も放置され、古い廃墟が軒を連ねる。」
凛丸はまたコーヒーをすする。
「でも、ちょっとばかし有名なものもありまして、昔テレビでもよく紹介された "ボールが自力で上り坂を上る坂" がある場所です。奇妙なもんですよね、目の錯覚で上ってるように見えるらしいのですが、詳しいことは本当のところ何も分かっていない未知の坂だそうです。」
「気味ワリィな。」
「でしょう?で、その坂を登り切ったところに、例の白い家があるんです。心霊マニアには有名で、よく訪れる人もいるようですが、無事に帰ってこれる方は少ないそうです。」
一気に凛丸、渋谷、鏡音が話す事務所の雰囲気が暗くなる。
凛丸はまたコーヒーをすする。
「でも、ちょっとばかし有名なものもありまして、昔テレビでもよく紹介された "ボールが自力で上り坂を上る坂" がある場所です。奇妙なもんですよね、目の錯覚で上ってるように見えるらしいのですが、詳しいことは本当のところ何も分かっていない未知の坂だそうです。」
「気味ワリィな。」
「でしょう?で、その坂を登り切ったところに、例の白い家があるんです。心霊マニアには有名で、よく訪れる人もいるようですが、無事に帰ってこれる方は少ないそうです。」
一気に凛丸、渋谷、鏡音が話す事務所の雰囲気が暗くなる。