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案内屋 〜アンナイヤ〜

第2章 きさらぎステーション 其ノ二

「どうして、僕らだけ眠らないんでしょうね…。」
「きさらぎ駅に行きたい奴、もしくはなんらかの力に誘われている奴は眠らないらしい。だから、それ以外の外野はこの駅を知る必要は無いってことさ。」

奇妙な展開になってきた。凛丸は今のいままで、知らない私鉄に間違えて乗ってしまった人を、もとの路線に戻してあげるだけだと思っていたのだ
まるで何かの映画やドラマのような
オカルト的な何かを感じていた。

「さて牛頭だ。」
言葉とほぼ同時に列車が止まった。そしてすぐに発車。

列車の中は冷たく静まり返っていた。
渋谷と凛丸以外は皆眠りについた。

「もうすぐだ。覚悟しとけクソガキ。」

列車の動きが再び遅くなりそして

ー停車。

昼間だと言うのにそこは薄暗く、薄暮のような状態。
少し霧がかった、奇妙な雰囲気。
停車してから数分、妙に長く停車している。

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