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案内屋 〜アンナイヤ〜

第7章 アライ ザ ほーむ 其ノ二

人の想いに反応するDCA、パラサイティック・ブレイド。
その力により、少年の霊に生前の感覚が戻る。

懐かしい、幸せだった日々。

少年の力は徐々に弱まり、その顔には安らかな表情さえ伺えてきた

同時にこの時、凛丸は全てを悟っていた
この一連の事件の真相を

そして、何者かが自分のポケットにこのビデオテープを仕込んだ意味を




ボロボロの凛丸は今にも消えそうな少年の霊をゆっくりと抱きしめた
蒼い、白い光に包まれた少年。

凛丸の目には涙が浮かんでいた
この孤独な少年を放っておくことなど出来なかった。



徐々に少年は薄くなっていく

少年はその口を開いた











ー ありがとう… ー











瞬間、少年は消えた

まるで粉雪のように、

儚く、そっと。








アライ ザ ほーむ 其ノ二 完



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