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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一


夜七時、日は落ちるか落ちないかの狭間ほどで、外は薄明に包まれていた。
ダークブルーの空が美しいが、東雲ビルの地下にある案内屋東京支部の事務所にはそんな風景は入ってこない。

鏡音がやってきたのはついさっきのことだった。

ようやく事務所に全員が揃った。

塔 凛丸、渋谷 康介、鏡音 真央、神城 郁也、陣内 小雪

それぞれは黒い仕事用のスーツで集まっていた。


鏡音はカバンの中にある手紙を故意に奥に仕舞い、普通には見えないようにした。
手紙の内容である凛丸の正体については真実とは言い難い上に、根拠が無い。それに今ここでそれを明かしても何の解決にも繋がらない。

とりあえず後で落ち着いたら報告することにして、鏡音はミーティングに参加した。

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