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案内屋 〜アンナイヤ〜

第4章 きさらぎステーション 其ノ四

気付いた頃には新浜松駅に辿り着いていた。
どうやら眠っていたらしい。
凛丸と渋谷は焦って列車から降りた

時刻は夜10時。
二人はとりあえず渋谷の車に戻った。
駐車場に見える渋谷の黒いセダンが近付く光景が、凛丸にはまるで自宅に帰るのと同じくらいに安心感を感じた

疲れ切ったスーツの若者二人、車内に入り、ドアを閉めた途端にブワッと疲れが襲う

「…寝ますか…」

正直凛丸はこのまま眠る形でも充分だった

「阿保…駐車場料金がぶっ飛んじまうじゃねぇか。一旦近場の安宿に行くぞ。そこで一晩明かす。」

渋谷はナビで宿を探した。
現在地から五分、ビジネスホテルを見つける。

「すぐそこだ…。とりあえず行くぞ。」
「え…待って下さい。ホテルですか?」

渋谷は既にエンジンキーを回し、発車し始めていた。

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