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体の相性

第5章 鉢合わせ

私と和輝はファーストフードにいる

私は起きたすぐなので
食べれる訳でもなく
オレンジジュースをすする

目の前でグラコロを美味しそうに頬張る和輝
その光景が愛おしくて
昨日のことを忘れそうになっていた


そんな幸せも束の間

「早希ちゃん?」

聞き覚えのある低い声…

振り返ると… 

優さんがいた

「ゆ、優さん…」


ど、どうしよう
まさかこんな所で会うなんて…

おどおどしていると
和輝の食べる手がとまる

「……だれ?」
いつもと違う和輝の声

「ゆ、優さん!同じ居酒屋で働いてるの!
一個上の先輩だよ!」

背中に一筋の汗が流れる

「へー…」

見上げるように優さんをみる和輝
優さんは視線に気にせず私の頭をなでる

「もしかして、彼氏さん??」
頭をぽんぽんしながら和輝に問いかける

「…そうですけど」

「えっと……」

私は何か言わなければと間に入ろうとした

ちょうどそのとき優さんの顔がすぐ近くによる

「……!!」
優さんの息が当たり
昨日の感覚が蘇る
ドキドキしていると優さんは私の耳元で

「ここで鍵はまずいだろ?」

そう呟いた

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