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やっと、やっと…

第15章 8年後…


中学を卒業するまでには

智己に自分の気持ちだけは伝えたかった




私を大切に思ってくれたのに
あんなに傷つけた

もう私のことを大切に思っていないかもしれない




それでも伝えたかった



本当は智己のこと

ずっと好きだった

忘れられずにいた




気持ちを伝えようと心に決めて
教室で勉強をしている智己に話しかけようとした



だけど・・・





智己は私を避けた

話しかけてもそっけなくあしらわれ
私を遠ざけた




当たり前だった


圭介から私を守ってくれたのに
私は智己に無理やり別れを告げて


圭介の元へ・・・


それがまた、自分のところへ戻ってきた



こんなに都合のいい私を
受け入れてくれるはずなんてなかった






それでも私は、高校生の時も
大学生になった今も


智己のことを忘れてはいない

今までずっと好きでい続けている




高校は違ったが、大学は同じ東京だということは
中学の同級生から聞いていた



智己の連絡先は知っていた
だけど連絡する勇気は出ず、連絡をしたことはない

私は電話番号も、メールアドレスも変えていたから
智己から連絡が来るはずもない





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