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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第3章 春の夢 参

「それでは、どうすれば納得して貰えるのでしょうか。あなたの気の済むように何なりとお詫びはさせて頂きます」
「だから、そんなことを言ってるんじゃアねえッ」
 清七の烈しい声に、お須万が身を戦慄かせた。
「なあ、お須万さん。俺と所帯を持っちゃくれねえか。あんたとその腹の赤ン坊と三人で、新しい家族を作らないか」

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