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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第4章 春の夢 四

 丁度一年前のこの時季、橋のたもとでお須万とめぐり逢った。月の美しい春の夜、自分をひとめで魅了した女、その女が清七の腕の中からこんな眼をして自分を見つめてきたのではなかったか。

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