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秘密の約束

第15章 花火大会

「神崎さん!ちゃんとノートとってるの!?」

最初は怖かった橋本先生も、今ではもう慣れてしまった。

「とってますよー。」

そんな風に返しながらも、頭の中では数学の公式ではなく花火大会のことだった。

きっと橋本先生から聞いたのだろう。

その日の夜、先生から電話がきた。

「もしもし。」

「先生。どうしたの?」

「最近、数学ちゃんとやってる?」

「え?なんで?」

「来月は中間だから…志穂が俺のクラス戻って来れるチャンスだと思って。」

「あーそっか。」

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