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秘密の約束

第16章 中間試験

「本当に?好きなんじゃないの?」

「す、好きじゃないよ。あたしが好きな人は先生なんだもん。」

しばらくの沈黙。

すると、突然先生が笑い出した。

「なんで笑ってるんですかー。」

「あ、ごめんごめん。ありがとう。今日の放課後はちょっといじわるしただけ!大丈夫!志穂のこと信じてるからそんなことで怒らないよ。」

「もう!いじわるっ!」

「ごめんね。んじゃ、数学がんばれよ〜。」

「はーい。」

そして、電話を切った。

先生は冗談っぽく笑っていたが、大川のことを聞いている時の先生の声は、どう考えても冗談には聞こえなかった。

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