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秘密の約束

第16章 中間試験

本当に真剣で、必死に聞いてきていた。

正直言って、初めて先生が少し怖いと思ってしまった。

でも、自分に完全に非があるため何も言えない。

全面的に自分のせいなのだ。

(勉強しよ…。)

難しいことを考えても仕方がない。

私は、先生のクラスに戻るという約束を果たすために数学を始めた。

しかし、集中が全くできない。

(ダメだ…。なんか…どうしちゃったんだろうあたし…。)

先生のことは嫌いになったわけではない。

むしろ愛しいのだ。

それなのに、先生の考えていることが時々わからなくなってしまう。

さっきも、私が先生のことが”好き”という事実を先生が確認したくて質問してきたんじゃないかと思った。

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