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秘密の約束

第21章 年頃の恋

かほが出てくるまでの間、私とまゆは一言と喋らなかった。

とてもじゃないが、喋る気にはなれない…。

やがて、個室の扉が開く音がしてすぐに私とまゆはそちらの方を見る。

扉が開いてしばらくすると、かほが出てきた。

私もまゆも、なんと声をかけたらいいか分からなかった。

ただ、かほが話すまで待つしかない。

かほは結果を言わない代わりにポロポロと涙を流し始めた。

私は何も言わずにただ涙を流しているかほを抱きしめた。

かほが持っていた検査薬は、陽性を示していた。

さて、これからどうしようか…

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