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秘密の約束

第23章 イライラ

家に着いても、家族の誰にも言える勇気は出なかった。

父も母も兄も、まだ何も知らない…。

だから、いつもと変わらぬ笑顔で過ごしていた。

でも、私だけはもう…。

今日は食欲もなく、夕ご飯は全く食べれなかった。

部屋に戻り、電気もつけないで泣いた。

声も出さずに静かに。

涙だけを流して…。

そしたら、ケータイのバイブの音が聞こえてきた。

カバンからケータイを取り出す。

画面には”青山先生”と表示されていた。

どうやら電話のようだった。

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