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秘密の約束

第6章 先生のことを知った時

なるべく先生の顔を見ないように、素っ気なく返した。

「今日の放課後、この前と同じ進路指導室に来てくれるかな?」

「な、なんでですか?」

「宿題の出来が1人だけ悪かったから。」

クスッと笑いながら先生は言った。

そういえば、今回の宿題は時間がなくてかなり手を抜いてやったのだ。

「わ、わかりました…。」

小さな声で返事をして、私はすぐにその場を離れた。

私が離れると、他の人達がノートや教科書を持って一気に先生を囲み始めた。

(もうやだ…。何が彼女だ!何が手作り弁当だ!先生は私の気持ちも知らないでなんであんなに話しかけてくるの?挙げ句の果てにはまた補習って…。)

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