
さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第3章 SideⅢ(沙絢)~Merry go round~
「お兄さんって、女の扱いが上手よね。なんか手慣れてるって感じ」
男は肩を竦めた。
「どうも俺はお前から軽い男だと思われてるみたいだな」
「こんなことを訊くのは失礼かもしれないけど、お兄さんはどんな仕事をしてるの?」
最初に間違い電話をかけてきた夜は、明らかに〝オレオレ詐欺〟をやっているようだった。沙絢にはどこまでも明るく屈託がないように見えるが、実際はそうとも言えない部分もあるのではないか。
男は肩を竦めた。
「どうも俺はお前から軽い男だと思われてるみたいだな」
「こんなことを訊くのは失礼かもしれないけど、お兄さんはどんな仕事をしてるの?」
最初に間違い電話をかけてきた夜は、明らかに〝オレオレ詐欺〟をやっているようだった。沙絢にはどこまでも明るく屈託がないように見えるが、実際はそうとも言えない部分もあるのではないか。
