天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第3章 ~冬休みは危険がいっぱい!?~
「反対なわけない……ゆっくりしてくれば」
そう言うしかないだろ。
妹を襲うかもしれないからなんて、言えるわけが無い。
否、隣で瞳をギラつかせている凛音が、俺を襲うかもしれない。
結局、俺たちはまだ一線を超えていない。
理由は簡単だ。
俺がゴムを買ってないからだ。
それに家族と一緒に過ごしていると、頭の隅でやはり背徳がよぎる。
バレたら……さすがの温厚な母さんも泣き出すに違いない。俺は、毎日顔を合わすことでその理性を保っていた。