天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第13章 ~ヤキモチ~
ヒカルはいい奴なんだ。
家柄も見た目だって申し分ない。
ただ、女癖が悪い……はっきり言ってその一点が致命的過ぎる。
それが、なければ俺は凛音のことをヒカルに任せていたかも知れない。
「本当はお前に女性に興味持たせようと思ったんだけど。凜音ちゃんが思いっきり妬いてるし、御剣と引っつけたらオレが凛音ちゃんに嫌われる」
「そんなこと目論んでいたのか」
「はは、でも正直、凜音ちゃんが居なかったら御剣とやりたいって思わなかったか?」
「……そこまで無節操になれない」
俺だって男だ。
やれ、と言われれば出来ないことはない。ただ、そんなことをしてなんの意味があるのか正直わからない。
誰でもいい訳じゃないんだ。